初夢は空を見上げる夢だった

今朝の夢

 

灰色の空はスコップで掘れる

空へ掘り進む

 

歌が上手い子と出会う

君はアイドル歌手になるべき

彼女は歌う

上に行けばもっと大勢に聞いてもらえる

誰かのコメントを足場にして彼女は高く高く上がっていく

時には天井に当たる

どうするか振り返ってくる彼女へ

俺は

破って上に行けという

どこまでも行っていいぞ

一本のマイクスタンドを支えに。

 


成層圏らしいところの天井

一枚天井をやぶると障子が天井の上にある

高度は9999998

そっと障子も破ると空気が漏れていく

宇宙?首だけ出してみると

誰かいる

灰色のおっさんだ。

おおよく来たな

ペナント旗をくれた。

窓エアコンをプレゼントしてくれるというが

今の私にはエアコンもある

いらないですっていうとうちわをくれた。

じゃあ帰ります

あっ、ごめんなさい、そこ穴開けちゃって

え?あーあ、、

ごめんなさい、あとで塞ぎます

できるなら頼むわ

はい。

上がってきた天井に足をかける

上がる時はあんなに頑丈に思えた天井は

上から踏むとあっけなく破れる

落ちていく

マイクスタンドにしがみついて減速する

 

 

地上では一年過ぎてた

雨の中

スーパーで買い物してる俺のところに

彼女は帰ってきた

そのうちわをみて察する俺

果てまで行ったんだな。どうだった?

まあまあだと思う。また歌ってもいい?

いいよ。

彼女は最初に歌ったビルの屋上へ出る

最初の頃の誰かのコメントに返信してしていく

コメントには投稿者の到達高度が記録されてる

そいつの高度は11111だった

 


空を見たら青空

スコップでは掘れないが

天井もなかった